この手紙を読んで下さる方へ
こんにちは。このステキなプロジェクトを通して出会える方、少しだけお付き合い下さい。
“水曜日”といえば、社会人2年目になる私にとって“ノー残業デー”という言葉が思い付きます。
あなたの水曜日は何か“○○デー”がありますか?
仕事も慣れたと思いきや、新しい事業も始めていかなくてはならず、結局バタバタとする日々を過ごしています。
私にとって今日の水曜日が“ノー残業デー”であると同時に、“思い出の日”であると信じたい、そう思います。
明日、大好きなおばから譲り受けた車を手放します。十数年頑張ってくれた軽自動車。田舎の坂道は馬力が足りずのろのろとのぼっていた車。おばは数年前に同居していた田舎を出て、関東に嫁ぎました。そんな相手がいるなんて全く知らなかったので、当時は驚いたけれど、何でもないようにしていて、でも本当は勇気を出して決断をしたのであろうその姿は、今でも覚えています。
そこで、大学生だった姉の元に行ったおばの車は、姉も社会人になり、関東に行くことになり、九州に残る私の元にやってきたのでした。
ペーパードライバーだった私は、隣に彼を乗せて運転の指導を受けながら、色んなところへ行きました。阿蘇、天草、実家の長崎、佐賀の彼の元へ...。
おばが通勤で使っていた頃から累計14万km以上。沢山の思い出が詰まった車。そろそろ安全性を考えて手放すことに決めたけど、ギリギリまで側にいたいと思い、今日まで私の元においておきました。突然亡くなってしまったおばの形見であるこの車を手放すのはやはり寂しいけれど、亡くなる前におばが残してくれたように、私も文字にして思い出を、あの車が私と、姉と、家族と、友人たちと、そして何より大好きなおばとの時間を思い出させるものになることを信じて、今日は手紙を書きます。
さっき読み返したおばからの最後の手紙は、何回読んでも涙で少しずつ汚してしまう。めいである私と姉を「可愛かった。会えて嬉しかった」と言ってくれたこと。普段は多くを語らないおばがそう遺してくれたことが、何より嬉しかった。本当にありがとう。これからも変わらず、大好きです。
今日の水曜日は、私にとって少し寂しい、愛しい、思い出の日であると信じます。お付き合い頂き、ありがとうございました。
【筆名:ちあき 年齢:24歳 都道府県:熊本】
お手紙を拝見し、私も涙がでました。大切な思い出いっぱいのお車、静かに温かい愛情をくださった叔母さま。なんとなく沈んでいた今日の私の水曜日にも温かい気持ちを分けてくださって、どうもありがとうございました。
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