2017年11月1日水曜日

2017年11月1日(水)

明け方の寝室は寒かった。ふと目が覚めた時に、隣でぐうと寝ている息子の布団がほとんどはがれているのに気づき、肩までかけてやる。
ちょうど2年前の今日は息子が産まれた日で、産科の病棟の外で眺めた暁の空は澄み渡っていたけれど、風がとても強い朝だった。
さて今日はどんな天候になるのだろう。周囲に秋が満ちている日だということは毎年変わらず確かなのだろうか。
などと思索にふけようとするも、水曜日は毎週朝から専門学校の授業があって、その最中にほかの事を考えるのはむつかしく、あっという間にお昼になった。教室があるビルの10階からは街を見下ろすことができるのだけれど、はめ殺し窓の向こうの大気の様子を感じることはできなかった。

午後の打ち合わせ場所に移動し、コインパーキングに車を停めた。フロントガラスの先には灰色の空とカアと鳴く一羽のカラス。運転席でひととき、子のハレの日に思いを巡らせたりした。何気ない日のこの短い書簡をいつか彼に見せる日が来たりするのかな。

筆名:渡邉武海 年齢:43歳 都道府県:宮城

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