2017年10月4日水曜日

2017年10月4日(水)

南米ペルーの博物館で不思議な紐に出会いました。「キープ」という名のその紐は、親紐にたくさんの下がり紐が房状に結びつけられています。下がり紐は所々に結び目があります。 
ペルーを中心に栄えたアンデス文明は他の文明と違って文字文化を持たず、文字の代わりに使っていたのがキープでした。結び目の形や色で数を表す仕組みになっており、人口や食料や納税などの記録を行ったそうです。
さらに興味深いのは、最近の研究で数以外に、歴史や伝記の記録、手紙としても使われていたということがわかってきました。そこで重要だったのは見るだけでなく触れることだったそうです。

赤崎水曜日郵便局が開局していた3年半、全国から届いた たくさんの手紙に触れました。

封を切り手紙を開くと、書き手の机の上の空気とつながるようでした。文字のくせ、ちょっとした間、変化する筆圧から、人となりを感じました。 
文字が書かれた手紙の魅力は、文字以外の部分に触れることができることでした。
ペルーの博物館でキープに出会って、見るだけでなく手紙に触れていた頃を思い出した水曜日。


筆名:五十嵐靖晃 年齢:39 都道府県:千葉

1 件のコメント:

  1. 他国の文明に触れる、めったにないことですよね。人となりの解析は何やら「科捜研」のようで(笑)これから書く手紙に気を付けないとと思いました(*^^*)

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