2017年9月13日水曜日

2017年9月13日(水)

旧赤崎小学校の横に腰を下ろし、沖に浮かぶ裸島を眺めている。「その先」を照らし続けてきた灯台ポストがなくなり、元の姿に戻った裸島からは、寂しさよりも懐かしさが伝わってきた。
思えば、赤崎水曜日郵便局の開局と同時に休館日である水曜日の静けさは吹き飛んだ。電話での問い合わせ、次々に届く水曜日の物語。多くの人々の水曜日に心を揺さぶられ、思いを馳せた。
目の前で黒い影が跳ねた。打ち寄せる波、遠くを走る自動車、沖を目指す船、すべての音が心に静かに響く。
今、この光景を大胆に取り込んだアートプロジェクトが開幕を迎えつつある。局員を務めた住民はホテルマンとなり、過去と未来を結ぶ新たな記憶を紡ぎだそうとしている。

筆名:楠本智郎 年齢:51歳 都道府県:熊本 

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